専門的診療科目

CEREC・セラミック治療

セラミック治療

セラミック治療とは

歯の治療に使う材料は、大きく以下の3つに分類できます。

レジン、金属、セラミックス、それぞれに多くの種類があり、様々な特徴を持っています。
ここでは、セラミックス系の材料について簡単にご説明します。

セラミックスとは

セラミックスは無機質の原料を焼き固めて作りますが、原料の違いによって様々な種類があります。粘土を焼き固めた陶磁器やガラスなども広い意味でセラミックスです。しかし、通常はセラミックスというと、『高純度に精選された天然原料や化学的に合成した人工原料を用いて、精密に調整された化学組成』『十分に制御された製造プロセス』によってつくられた高精密な【ファインセラミックス】のことを指します。当院のセラミック治療でも用いられる、「e-max」や「ジルコニア」は、このファインセラミックスの一種です。

セラミックスの特徴

1.審美性が高い

透明感があり、きれいで自然な色調を再現できるので、特にハイクオリティのセラミックスでは本物の歯と見分けがつかない美しさを表現できます。

2.二次カリエス(むし歯の再発)になりにくい

レジンセメントで接着し、歯と修復物・補綴物を分子レベルで化学的に結合させ一体化します。その結果、隙間ができることが少なく、細菌が入り込みにくいので、二次カリエス(むし歯の再発)になりにくいです。

金属の修復物・補綴物はセメントを使用して修復物・補綴物を合着するので、時間の経過とともに口の中に溶けだしてしまいます。その結果、金属と歯の隙間にむし歯菌が入り込み、むし歯の再発のリスクが高くなります。

接着(○) 分子レベルで化学的に結合させ一体化する装着方法。
合着(✕) 凸凹部分にセメントが入り込み、固まり離れない状態にする機械的な装着方法 であり、時間の経過とともにセメントが溶け出してしまいます。
3.歯周病予防に大きく貢献

修復部や補綴物の表面が非常に滑沢に仕上げられるので、プラーク(歯垢)が付着しにくいです。その結果、むし歯予防だけなく、歯周病も予防します。

4.生体親和性が高い

全く変質、変性しないので有害物質を出さず、メタルフリーで金属アレルギーの心配がありません。金属アレルギーは口腔内だけでなく、血液の循環により体全体に影響を及ぼす場合がありますので、可能な限りそのリスクをゼロにしたいところです。

5.耐用年数が長い

セラミックスの耐用年数は一般的に5~10年間といわれています。実際に問題なく使用できる期間は、使用状況や部位、メンテンナンスの有無などによって大きく変わってきます。定期的なメインテナンスを心がけているみなさまは、10年を超えても問題なく使用している症例がとても多いことに驚いています。強度が強いといっても、セラミックスですので、ごく稀に割れる可能性があります。近年のセラミックスは非常に優れているので、通常ほとんど割れることはありませんが、歯ぎしりや食いしばりがある方は破損のリスクが高くなりますので、マウスピースの装着をおすすめします。

6.保証制度

保証なし、保証ありが選択可能
当院のセラミック治療は、強化型セラミックス&ジルコニアの修復物・補綴物は10年間の保証期間を設けております。保証の有無はお選びいただけますが、治療時に口腔内や歯牙の状態不良が認められる場合には、保証をお申し込みいただけないことがあります。

  • 尚、長石系セラミックスは保証対象外とさせて頂いております。
保証なし 治療費用のみ
保証あり 治療費用+治療費用の20%(10年間 再治療費は無料です)

保証対象条件

  • 当院で3−4ヶ月ごとの定期検診を必ず受けていること
  • むし歯や歯周病・根尖病巣etc.疾患が原因ではないこと(疾患に対する保証ではございません)
  • 歯根破折etc.があり修復物・補綴物が装着できない状況ではないこと
  • 抜歯が必要な状態ではないこと
  • 歯ぎしり・食いしばりのある方は、セラミック治療後1ヶ月以内に当院でマウスピースを作製し、指示通り使用していること
  • 治療後に対象部位の治療をしていないこと
  • 保証書を提示できること

以上の要件をすべて満たしている場合は保証対象となりますのでご安心下さい。

セラミックスの種類

治療で使用するセラミックスは、大きくシリカベースドセラミックとノンシリカベースドセラミックに分けられる。
さらにケイ素酸化物系と金属酸化物系に分かれる。
それぞれ更に、長石系/二ケイ酸リチウム系とジルコニア系/アルミナ系に分けられ、異なる特性を持っている。

長石系 CEREC Blocs etc. 100MPa
二ケイ酸リチウム系 e.max etc. 300-400MPa(強化型セラミックス)
ジルコニア系 KATANA、Cercon、Lava etc. 900-1300MPa
アルミナ系 衰退傾向

金属酸化物系に分類されるジルコニアは、金属ではありません。100%セラミックスです。金属は原子同士金属結合している物質です。樹脂(有機質)とセラミックス(無機質)は原子同士が共有結合しています。金属の酸化物は金属結合ではなく、原子同士が共有結合しているので金属ではなくセラミックスに分類されます。ジルコニアはスペースシャトルの外壁や包丁、人工関節などに使われていることからも、耐久性や強度、有用性はお墨付きと言えます。

セラミックスがこれほどまでに、歯と審美的・機能的に調和がとれるのはどうしてなのでしょうか?

歯は主に無機質のハイドロキシアパタイトの結晶でできています。セラミックスのように焼き固められて作られたものではありませんが、素材的にはセラミックスが一番歯に近い材料と言えます。また、物体が透明であるためには「可視光を吸収しない」だけでなく「可視光を散乱しない」ことが必要であり、ガラス以外の無機固体材料で透光性を持つのは単結晶と特殊なセラミックスのみです。ハイクオリティのセラミックスが本物の歯と見分けがつかないほど審美性に優れているのは、このような理由があります。

メタルフリー治療(金属を使用しない治療)がすすめられる理由

セラミックスのメリットをご紹介しましたが、歯科用金属による弊害が大きいこともまた、セラミック治療がすすめられる大きな理由と言えるでしょう。

歯科用金属の弊害

金属アレルギー

金属アレルギーは口腔内だけでなく、血液の循環により体全体に影響を及ぼす場合がありますので、可能な限りそのリスクをゼロにしたいところです。口の中に使用する金属でもアクセサリーと同様に金属アレルギーが生じます。掌蹠膿疱症など、全身に症状が出る場合もあります。頬粘膜に、こわばり、白斑、発赤を生じる口腔扁平苔癬の原因にもなります。保険治療で使用する金属は卑金属を多く含む為、金属アレルギーが生じる危険が高い。

銀歯に含まれる金属 金、銀、銅、パラジウム、亜鉛、すず、イリジウム、インジウム等
ガルバニー電流

イオン化傾向の違う金属がお口の中に存在するとガルバニー電流が発生します。イオン化傾向の大きいアルミ箔を咬むと痛みを感じがするのは、口の中に電気が流れるからです。(ちなみに、口の中に金属が無い人は箔を咬んでも電気が流れないので何も感じません)歯科で使用する合金は金属の配合が微妙に違うために、微弱な電流が発生する場合があり、敏感な方はそれを感じることがあります。脳は、微弱な電流で体をコントロールしているため、ガルバニー電流が発生すると脳からの指令が混乱してしまいます。その結果、自律神経が乱れ、体の痛み・疲れ・不眠・イライラといった様々な不定愁訴を引き起こすことがあります。また、ガルバニー電流によるマグネシウムの不活性化によって、体の痛みを感じやすくなることも報告されています。

CEREC(セレック)治療とは 

世界中の多くの国で採用されている、コンピュータ制御によりセラミックスの修復物や補綴物(被せ物)を設計・作製する「CAD/CAM」システム『CEramic REConstruction』の略称です。当院では、最新のCERECシステムを導入しております。とても素晴らしいシステムでその精度の高さに日々感動しています。

Point1 「オエッ・・・」と、ならない

特殊な口腔内スキャナーで歯を撮影するだけで簡単に歯型を採ることができるので、嘔吐反応の強いみなさまの負担も大幅に軽減されます。従来の柔らかい粘土のような材料は使用しません。

Point2 とにかく精度が高い

非常に高性能な口腔内光学スキャナーです。高精度センサーが1秒間に100万を超える3Dポイントを処理することで、写真のようにリアルなデータを作成し常に安定した、高品質・高精度の修復物を提供することが可能になりました。

Point3 即日修復可能

最短1日で修復物・補綴物が入れられる(60分~120分)全ての症例がOne Visit Treatmentの適応になるわけではありません。

Point4 幅広い症例に対応可能

セラミックブロックのラインナップが非常に多いので、審美性を優先したいみなさまにも、コストを抑えたいみなさまにも喜ばれています。

Point5 e・maxやジルコニアにも対応

これらの素材は修復物を炉に入れて高温(1000℃~1500℃)で焼く必要があります。当院では専用のファーネス(炉)を完備していますので、これらの素材にも対応可能です。

CEREC治療の最大の魅力

当院のCERECを活用した『1Visit Treatment』『1Day Treatment』『即日修復』の特徴

来院回数

1回(通常1歯、症例により2歯まで対応可能*処置時間は長くなります)

治療時間

60~120分(状態により所要時間は異なります)

精度

高精度口腔内スキャナー(型取りをする機器)とミリングマシン(修復物を作る機器)が非常に精度が高い

品質

厳しい規格に沿ったセラミックブロックから削り出すので耐久性に優れている

咬耗

歯と同程度に削れるため、長期的にみて噛み合わせの崩壊が起こりにくい

最大のメリット

削った歯の表面が細菌に汚染されない

 

通常

(1日目)麻酔→むし歯除去→形成   →柔らかい粘土のような材料で型取り→仮封(仮蓋)
(2日目)麻酔→仮封除去 →窩洞の消毒→修復物の装着

One Visit Treatment

(1日目)麻酔→むし歯除去→形成→型取り→修復物の設計→修復物のミリング→必要に応じて炉で焼く→修復物の装着
 

通常の治療方法では

残念ながら仮封しているとはいえ、次回来院時までには削った部分は細菌に汚染されてしまっています。

一方、One Visit Treatmentでは

その日のうちに修復物が装着できるので、削った部分の汚染の機会を減らすことができます。
その結果

  • 虫歯を除去した直後に完全封鎖(修復物をレジンセメントで接着)するため、二次カリエス(むし歯の再発)になりにくい
  • 虫歯を除去した直後に完全封鎖(修復物をレジンセメントで接着)するため、術後疼痛(痛み)が起こりにくい
  • 注意点:修復物や補綴物の大きさや、部位、歯の状態により1日で治療が完了しないことがあります。

インプラント

インプラント

当院のインプラント治療の流れ

Step1 問診・カウンセリング
  • インプラント治療の概要・治療の流れ・費用etc.をご説明します。
  • 歯が欠損したことにより生じたお悩みをお伺いします。
  • インプラントだけが治療の選択肢なのか?
  • インプラントがあなたにとって本当に最善の治療法なのか?
Step2 診察・検査
  • 安心・安全なインプラント治療をご提供するためには正確な診査・診断が必要不可欠です。
  • 精密検査
  • 口腔内スキャン
  • CT撮影
Step3 治療計画
  • 検査結果をもとに診断し、治療計画を立案します。治療の詳細を視覚的にご覧いただくために、3D画像を用いてご説明します。治療計画に同意し、治療をご希望される場合は、契約書類を作成します。
Step4 同意・契約
  • 契約書類がすべて揃いましたら、サージカルガイド、インプラント器材の発注・製作を行います。
Step5 インプラント手術
  • 局所麻酔(むし歯の治療の時と同じ麻酔)をして、フィクスチャー(インプラント)を顎骨に埋め込む手術を行います。麻酔をしているため手術中は痛みはほとんどありません。
  • 当日はお口のまわりも消毒をしますので、お化粧はお控えくださいませ。
Step6 経過確認・消毒
  • 手術翌日は、術後確認と消毒のためご来院いただきます。
  • 消毒の回数・間隔は症例により異なります。
Step7 治癒期間
  • 手術時に縫合をした場合には、7ー10日後に抜糸します。
  • 消毒
  • フィクスチャー(インプラント)が顎の骨と結合するまで(2−4ヶ月)待ちます。
Step8 アバットメント(土台)&上部構造(被せ物)作製
  • インプラントと顎の骨が十分に結合していることを確認。
  • アバットメント&上部構造(被せ物)作製のための口腔内スキャン
Step9 アバットメント&上部構造(被せ物)装着
  • ほとんどの症例で、オーダーメイドのアバットメントを装着します。
  • 上部構造(被せ物)装着
Step10 状態確認
  • 1−2週間後に、状態確認のためご来院いただきます。
Step11 メインテナンス
  • 治療後は3−4ヶ月ごとにメインテナンスのためにご来院ください。
  • 毎日のセルフケアはもちろんのこと、歯科医院でのメインテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を発症しインプラントの寿命が短くなることがあります。
  • インプラント治療に限らず、処置後のメインテナンスは治療と同じようにとても大切です。

歯列矯正

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置

  • インビザライン(Align Technology社)
  • シュアスマイル(Dentsply Sirona社)

当院では、上記2社のアライナー矯正を導入しております。

マウスピース型カスタムメイド矯正とは
  • コンピュータを用いて作製された透明なマウスピースを段階的に(7日ー14日ごと)につけかえることで、少しずつ歯を動かす歯列矯正システムです。
  • マウスピースは、治療計画に基づき、おひとりおひとりのためのカスタムオーダーです。
  • 独自の3D治療シミュレーションで作ったプログラムで、段階的に歯が綺麗に並ぶ状態までをシミュレーションしながらマウスピースを作製し、1枚のマウスピースで0.25mmずつ歯を動かします。その結果、痛みが非常に少ないです。
  • ご自身で取り外しが可能なため、食事の際には取り外し、いつも通り召し上がることが可能で、ワイヤー矯正のように食事のたびに食べ物が装置に絡みつく煩わしさがありません。
  • 歯磨きetc.のセルフケアも、今まで通りにできます。その結果、矯正中のむし歯や歯周病の予防対策はワイヤー矯正と比較的し、とても簡単にできます。アライナーも歯ブラシで簡単にお掃除ができ、いつも清潔な状態でご使用いただけます。
  • 透明な装置ですので、ほとんど目立たずワイヤー矯正と比較し、他人に気がつかれることはほとんどありません。
  • ご自身で着脱可能ですので、ワイヤー矯正と比較し、非常に快適に治療を継続することができます。
Step1 カウンセリング
お悩みをお伺いし、必要な処置内容・期間・費用etc.をご説明します。
Step2 精密検査・型取り
口腔内スキャナーを用いて、デジタルで型取りをします。
Step3 治療計画
担当医が最適な治療計画を立案・提示。ご希望があればこの時点で修正を行います。治療計画に同意し、治療をご希望される場合は、契約書類を作成します。
Step4 同意・契約
契約書類がすべて揃いましたら、アライナー発注・製作を行います。
Step5 アライナー治療スタート
取扱い説明・アタッチメント装着・IPR・アライナーの着脱練習
Step6 次回来院まで(1ー2ヶ月後)
1日22時間以上装着。7日ー14日間(指示された期間)ごとに、次のステップのアライナーにご自身で交換。取扱説明書通りにアライナーのお手入れをお願いします。
Step7 次回来院
治療経過を確認し、必要であればアタッチメントの追加・IPRを行い、次のアライナーに進みます。
  • 矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費診療です。

歯周内科

歯周病と歯周病原菌

日本人の成人が歯を喪失する原因の第1位が歯周病。
その歯周病の原因は、歯周病菌という細菌です。私たちの口腔内には300~400種類の細菌が存在しています。
特に歯周病原菌となる特異な細菌は15種類以上あると言われています。その中で、この10種類の菌がお口の中にいると、症状が深刻化してしまうか、もしくは将来的に深刻化するリスクが高いことを意味しています。
さらにこの中の3種類Pg.菌、Tf.菌、Td.菌はRed Complex(レッドコンプレックス)と呼ばれる歯周病菌グループに属し、放置すると歯周病を重症化させてしまいます。

Aa.菌(Aggregatibacter actinomycetemcomitans) 侵襲性歯周病の原因と考えられている
Pg.菌(Porphyromonas gingivalis) 慢性の歯周病患者さんから高頻度で検出される菌で、骨を溶かしたり、口腔内で悪臭を放つ
Tf.菌(Tannerella forsythia) 歯周病の局所で増加が見られ、歯周組織や血管の中まで侵入する
Td.菌(Treponema denticola) 歯周病患者さんからはPg.菌と共に検出されやすい
Pi.菌(Prevotella intermedia) 歯周病の進行に関与する
Pm.菌(Parvimonas micra) 成人型歯周病の原因である
Fn.菌(Fusobacterium nucleatum) 歯周炎の局所から分離される
Cr.菌(Campylobacter rectus) 歯周病巣歯肉縁下のプラークから検出される
Ec.菌(Eikenella corrodens) 成人性歯周病の患者さんから高頻度に検出される
Ca.菌(Candida albicans) 真菌であり歯周病患者さんから検出されることがある

歯周内科とは

リアルタイムPCR検査(細菌のDNA検査)や位相差顕微鏡での検査により歯周病の原因菌を特定し、細菌を除去するためのお薬を服用していただき、その上で口腔内清掃を行うことで、血液中への細菌の侵入を可能な限り抑制し、内科的アプローチを取り入れることにより歯周病の改善を図ります。

毎日、歯磨きを一生懸命しているのに
  • 歯茎が腫れている
  • 歯茎から出血する
  • 口臭がする

という方には、ぜひ最先端のリアルタイムPCR検査を利用した歯周内科治療をおすすめします。

従来の歯周病治療は、歯石除去などの歯科医院でのクリーニングや毎日のブラッシングを徹底するなどの治療やメインテナンスを実践することでした。当院では、従来の治療に加え最先端の『歯周内科治療』を併用し、高い治療効果を実現しています。従来の歯周病治療だけでは、症状が改善しなかった方にも、非常に高い治療成果を認めています。また、歯周病を改善したいけれど外科処置などのダメージの大きな処置は避けたい、という方にも外科処置をせずに、高い治療成績を誇っています。

基本的な歯周内科治療の治療スケジュール

1回目
  •  1.検査
    (レントゲン検査・歯周病検査)
  •  2.細菌検査
    (位相差顕微鏡・リアルタイムPCR検査)
2回目
  •  3.検査結果報告
  •  4.お薬の処方
    (細菌の種類・数・活動性により薬剤を選択)
3回目
  •  5.細菌検査
    (位相差顕微鏡)
  •  6.歯周基本治療1
    (スケーリング:1回で上下全顎)
4回目
  •  7.細菌検査
    (位相差顕微鏡)
  •  8.歯周基本治療2
    (ルートプレーニング:下顎)
5回目
  •  9.歯周基本治療3
    (ルートプレーニング:上顎)
6回目
  • 10.細菌検査
    (位相差顕微鏡・リアルPCR検査)
7回目
  • 11.検査結果報告

メインテナンス

歯周病が進行している方が、いきなり歯石を除去するのはとても危険です

みなさん、歯科医院で歯石を除去する際にあまり気にかけていないようですが、歯科医師や歯科衛生士はとても慎重に観察しながら処置をしているんです。

口腔内には約800種類の細菌が10億個以上生息しています。そのため、歯周病の治療に伴って歯周病菌が血液中に入ることがあります。通常私たちの血液中は無菌ですが、血中に細菌が存在する状態を菌血症と呼びます。ブラッシングを含め歯石除去、抜歯やその他の外科処置etc.出血を伴う歯科治療やセルフケアの際には、血液中に細菌が侵入し、菌血症を発症することが明らかになっています。通常では、細菌が血液中に侵入しても、マクロファージのような免疫細胞により速やかに排除され回復しますが、免疫に異常を持つ方、免疫力の低下している方、高齢の方に加え、口腔衛生状態が不良な方は、体の防御メカニズムがうまく機能しないことがあり、歯肉や骨の炎症部位から細菌が血液中に侵入し、菌血症から細菌性心内膜炎や脳への感染のリスクが高まることが報告されています。

位相差顕微鏡

歯周病の原因菌の種類を特定し、活動状況を把握する。歯周内科治療中に何度も位相差顕微鏡で細菌の活動状況を観察します。この顕微鏡での観察が『歯周内科治療の成功のカギ』と言っても過言ではないでしょう。

リアルタイムPCR検査

歯周病の原因である細菌のDNA検査をすることで、位相差顕微鏡では特定できない3種類の歯周病菌が院内の設備で特定可能になりました。さらに外部専門機関に依頼することによりカンジダ菌を含む最大10菌種を特定することが可能になりました。歯周病菌の種類や数が特定できることにより、より確実な歯周病内科治療が可能になりました。

ジスロマック

マクロライド系の抗生物質。歯周病嫌気性菌に抗菌作用を発揮する。バイオフィルム内へ侵入することができるという特徴がある。ここで重要なことは、優れた抗菌薬ではあるが、ジスロマックの服用のみでは歯周病の改善はできないということを覚えておく必要があります。

ハリゾンシロップ

抗真菌剤。歯周病の原因菌の一つであるカンジダ菌(カビの一種)を除去するために、ハリゾンシロップを使用して歯磨きをします。

バイオフィルム

「歯垢」とは、食後8時間程度でできる微生物の塊のことです。食べかすが細菌の栄養源となるために、食後に発生します。

歯垢が口腔内に長時間留まって膜のようになったものが「バイオフィルム」です。歯垢は食後の歯みがきで取り除くことができますが、膜のようになって歯に付着しているバイオフィルムの状態になると、歯科医院のクリーニングでないと取り除くのが難しくなります。さらに、歯垢が唾液中に含まれるカルシウムやリンと反応して石灰化すると「歯石」となります。歯垢が歯石になってしまうと、日頃の歯みがきだけでは取り除くことはできず、歯科医院でスケーリングを受ける必要があります。バイオフィルムや歯石がつくと、専門的なクリーニングが必要となりますので、毎日の口腔ケアで歯垢をきれいに取り除いて、汚れを残さないことが大切です。

スケーリング(1回で上下全顎)

歯周内科治療では、歯肉の炎症を抑制した状態で、1回のスケーリングで上下全顎の歯石を除去します。治療していない部位から治療している部位に歯周病原菌がうつらないように、1回の治療で口腔内に見えている歯石をすべて取り除きます。

ルートプレーニング(上下各1回ずつ)

歯周ポケットの深い部分の歯石や病的セメント質を取り除きます。

顕微鏡治療

マイクロスコープとは?

肉眼では見ることができないような小さな虫歯・根管内・歯周ポケット内・被せ物や詰め物の適合性etc.を明るく拡大することにより、治療精度が格段に向上し、それに伴い治療結果も飛躍的に向上します。

マイクロスコープの必要性

  • 治療成績が向上し、術後の感染や痛みなどのリスクを抑えることができる
  • 被せ物をミリ単位以下の精度で調整することができる
  • 歯周病検査・治療の際、歯周ポケットの測定や歯石の発見などがより正確にできる
  • モニターやタブレットを使用し、患者様がご自身の口腔内を確認することができる
  • 目に見えないむし歯を発見でき、早期発見、早期治療ができる
  • 根管治療の際にも、ミリ単位以下の高精度の処置が可能になり、治療結果が飛躍的に向上する

マイクロスコープでできる歯科治療

  • 補綴治療(被せ物の治療)
  • 根管治療(歯の神経の治療)
  • 歯周病治療
  • インプラント
  • 外科処置etc.

同じ種類の治療なのに自費治療と保険治療があるのはぜ?

セラミック治療やインプラント治療etc.は基本的に保険治療適応ではありません。しかし、根管治療や歯周病治療は保険治療に適応しているのに,どうして自費治療が必要なのでしょうか?

マイクロスコープを使用した自費の精密根管治療を例に簡単にご説明いたします

自費治療の理由
  1. 適切な時間の確保(60分~90分間)
  2. 高度な技術のご提供(器材が揃えばOKというものではありません。)
  3. 高額な器材(ニッケルチタンファイルやバイオセラミックスetc.)
精密根管治療とは
  • 治療時間:60分~90分
  • 器材について:(メリット)治療の質を飛躍的に向上させる(デメリット)非常に高額

60分~90分間の治療時間の確保が必要不可欠であり、また保険治療では使用することのできない高額な器材を使用することで治療が成立する。その為、同じ種類の治療でも、保険適応の根管治療と自費治療の根管治療が存在し、その成果には大きな違いが生じる。

ニッケルチタンファイル

従来のステンレスファイルは非常に硬く根管内にキズができやすく、また細い根管の追従性に劣ります。ニッケルチタンファイルは、とても柔軟性があり曲がった根管にフィットし根管内にキズを作りにくく、細い根管に対して追従性が高いです。その結果、質の高い根管治療が可能になります。ニッケルチタンファイルは滅菌が可能ですが、使用回数が増すと破折のリスクが増すため自費の根管治療では常に未開封の新品の器材を使用しています。

バイオセラミックス

根管治療において重要なポイントは『感染させないこと』と『感染を確実に取り除くこと』です。マイクロスコープやニッケルチタンファイルを使用して、感染を取り除いて根管内を無菌的にした後に重要なのは、『再感染させないこと』です。バイオセラミックスは根管内の歯質と材料との隙間で経時的にハイドロキシアパタイトを形成し、封鎖性を促進する材料です。生体親和性の高いバイオセラミックスを使用することにより、高い抗菌性と封鎖性を実現し、再発のリスクをより低減させることができます。

以下のようなお悩みのある方は、精密根管治療をご検討ください
  • 他医院で抜歯と言われたが、本当に抜歯しか方法がないのか、セカンドオピニオンを検討している
  • 保険治療より質の高い治療を希望している
  • 保険治療で長期間治療しているが、よくならない

しかし、残念ながら必ずしもすべての症例で治癒するわけではありません。状態によっては、顕微鏡や、さまざまな器材を使用した根管治療でも治癒が困難、あるいは治癒が可能ではない症例がございます。

診療時間
10:00~13:30
15:00~19:30

診療時間:10:00~13:30 15:00~19:30
△日曜日:10:00〜15:00
*休診日:祝日・月曜・木曜

〒224-0003
横浜市都筑区中川中央1-2-11NORDEN LICHT 2F 0001号

最寄駅

横浜市営地下鉄 センター北駅
センター北駅 バスロータリー4番乗り場すぐ!ピタットハウスさんと同じ建物です!

駐車場

センター北駅前地下駐車場(最大1時間サービス券) 

  • 恐れ入りますが、超過分駐車料金は患者様にてご負担頂きますようお願い申し上げます。        
  • あいたい駐車場や周辺駐車場とお間違いのないようお気を付けください。